この記事の内容は、YouTubeでも解説しています
この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
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この記事を見ているあなたはおそらく、会社から昇格試験論文やレポートを書くことを求められているのだと思います。
そして、その昇格試験やレポートには、「課題」と「解決策」を書くように言われているはずです。ただ、いきなり「課題」と「解決策」を書けと言われても、具体的なアイディアが出てこないですよね。
そこで今回の記事では、「そもそも課題とは何なのか?」「なんで課題と解決策を書かせるのか?」といった話からしっかり解説していきます。
そして、解説の後には例文をつけます。解説と例文を見て頂くことで、あなたが今抱えている論文やレポートを書き上げるヒントがつかめるはずです。
【プロが解説】職場の課題の論文例を知りたい人のためのページ

では、そもそも課題とは何なのか?という話から見ていきましょう。
そもそも課題とは何なのか?
そもそもなんですけど、課題って何なんでしょうか?
簡単に言えば、「より良い未来を実現するために取組むべき事柄」と思ってもらえれば大丈夫です。
例えば、以下のような感じですね。
- コロナウィルス感染症の拡大によって客足が減少している問題
- ○○店に対するクレームが多い件について
- 従業員の健康を増進するための取り組みについて
- お客様の笑顔を増やすために必要な要素とは
何となく「課題」と言うとネガティブな出発点を想像しがちですが、健康や笑顔のためというようにポジティブな視点でももちろんOKです!
どんな課題を取り上げるか決められている場合は上記の話が参考にならなかったかもしれませんが、もし取り上げる課題が自由である場合は、「より良い未来を実現するために取組むべき事柄」を1つ決めきってしまいましょう。
と思われたかも知れませんが、基本的に1つに決めきったほうがいいです。
なぜなら、1つに決めきらないと話がブレてしまい、言いたいことが伝わりにくくなるからです。
人は同時に複数のことを理解できないので、思い切って1つに決めきることをオススメします。
どんな課題を取り上げればいいのか?(取り上げる課題が決まっている場合は飛ばしてください)
では、複数ある課題の中からどんな課題を設定すればいいのでしょうか?
それは、以下の要素を満たす課題です。
- 重要度が高い
- 緊急性が高い
- 自分が主体的に取り組める
特に大事なのが、「自分が主体的に取り組める」という要素ですね。
なぜこの要素が大事と断言できるのか?
それは、論文を課せられた意図を想像すれば理解できます。
そもそもなぜ、職場で論文など書かされるのでしょうか?
それは、「あなたが抱えている課題に対してどんな働きをしてくれるのか知りたいし、その課題に対してちゃんと取り組むことを明言してほしいから」です。
要は、課題に対して責任感を持ってほしいんですね。
したがって、「自分が主体的に取り組める」という要素が欠けていると、評価は相当に落ちてしまうと思ってください。
また、課題設定についてより詳しく解説した記事を下に載せておきますので、こちらもぜひ参考にしてください。

なんで課題と解決策を書かせるのか?
なんで会社は、あなたに課題と解決策を書かせるのでしょうか?
結論から言うと、「課題を解決することが会社の存在理由そのものだから」です。全ての会社は、何かしらの課題を解決することで利益を得ています。
例えば、以下のようなイメージです。
- 医療品メーカー→病気という課題を解決
- アパレル→自分を良く見せたいという課題を解決
- 塾→受験で合格する学力がないという課題を解決
つまり、会社で働くあなたに「課題を解決できる人間になってほしい」という期待をするのは必然なんですよ。そしてその期待が、論文やレポートのお題になっているだけです。
特に近々昇格する立場の場合、今後より高度な仕事に携わっていくわけですから、課題の解決能力が見られるのは当たり前です。だから昇格試験では、頻繁に論文で課題の解決策を書くように求められるんですね。
僕は今まで数え切れない数の昇格試験論文に携わってきましたが、課題と解決策の記載が求められない論文はほぼ見たことがありません。
「課題を解決できる人間になってほしい」という会社の意図を理解しておくと、ズレた内容を書く危険性がグッと下がりますので、ぜひこの意図を覚えておいてください。
解決には何が必要なのか?
課題を決めきることができたら、次に解決のために何が必要かを考えていきます。
この「解決には何が必要なのか?」と考えるときに重要となるのは、以下2つの要素です。
- なぜそれで解決できると言えるのか?という根拠
- 解決にあたって自分は何をするのか?という主体性
根拠と主体性を交えて解決策を書くことによって、簡単に言えば「説得力」がめちゃくちゃ増します。
例えば売上の向上という課題に対して、「製品のシェアを拡大させます!」と言ったとしますよね。ただ、これだけだと、
と思われてしまいますよね。だから、解決策には根拠が必要なんです。例えば、「未開拓の会社Aには古くからの仲間がいて、その人を介することで得意先になってくれる見通しがある」と言われたら、「製品のシェアを拡大させます!」という解決策に納得感が生じますよね。こんな感じで、解決策を主張するときは同時に根拠も考えていきましょう。
また、具体的にどういった行動を取るのかを明示することも重要です。なぜなら、具体的な行動を書かないと、主体性が感じられなくなるからです。例えば、「製品のシェアを拡大させます!」と言うのであれば、
- どこにアプローチするのか
- どうやってアプローチするのか
という情報は必要です。
このように、根拠と主体性が伝わる書き方ができると高評価に繋がります。
解決にあたっての懸念点は何か?
解決策を考え出せたら、次に懸念点を洗い出します。
と思ったかもしれません。
理由は、「どんな解決策にも懸念点があるのが普通で、それに触れないと現実から逃げている感覚を与えるから」です。
したがって、懸念点にも軽く触れつつ、その懸念点をどう解消するかについても考える必要があります。
大抵の人は懸念点から逃げたくなるので、懸念点をしっかり押さえておくと高評価を得られるはずです。
職場の課題の論文例

では、ここまでの話を踏まえて、職場の課題の論文例を書いていきます。
例題:所属部署で抱えている課題をあなたはどう解決していこうと考えているか?課長という立場を踏まえた上で800字でまとめなさい。
現在私の部署では、「スキル不足が原因で特定の人に仕事が集中する」という課題を抱えている。主に集中している業務の1つに「決算」がある。現在決算業務はAさんが担当しているのだが、Aさんと私以外に決算を処理できる者がおらず、仮にAさんが急に仕事ができなくなった場合、対応できる人が私しかいなくなる。このように、特定の人間しかできない業務があることは組織として不健全であるため、早急に解決したいと考えている。
具体的な解決策としては、「定期的に勉強会を開くことで、メンバー全体のスキルアップを目指すこと」を考えている。なぜこの解決策が有効かと言うと、特定の人間に仕事が集中している原因はスキル不足にあるからだ。私の部署では助け合いの心を持つ人が多く、本心では決算業務を手伝いたいと考えている人がいるのだが、スキルが及ばずに助けられない現状がある。したがって、スキルアップさえ図れれば、当課題は自然と解消していくと考える。また、課長という立場を踏まえると、メンバーを集め勉強会を開くという呼びかけは行いやすいし、メンバーよりも持っている知見やノウハウが豊富なので、この課題は私にこそ解決できるものだと自負している。
ただ、勉強会を開くことに1つの懸念点がある。それは、通常業務が忙しいが故に、勉強会に多くの時間を割けないということだ。そこでまず取り組みたいのは、「決算の要点をまとめた資料の作成」だ。決算の処理には資料だけでは伝えきれない曖昧な部分があるのだが、大枠は資料を読み込むだけでも理解できる性質の業務だ。勉強会を開く前にその資料を読み込んでもらえれば、本当にわからない部分に焦点を当てた有益な勉強会を開催できると考える。
今回は、「スキル不足が原因で特定の人に仕事が集中する」という課題を軸としつつ、課長の立場から解決策を論じた。早速決算の要点をまとめた資料を作成し、勉強会の準備に取り掛かりたいと思う。
はい、いかがでしょうか?
どんな課題があって、どんな解決策があって、どんな懸念点があって、どのように自分が行動するかが伝わったと思います。
参考になれば幸いです。
また、論文の構成は以下のページを参考にしてください。

まとめ

今回は、職場の課題の論文例について書いてきました。
ポイントをまとめると、以下のような感じですね。
- 課題は1つに決めきる
- 自分が取り組める課題を取り上げる
- 解決策を実行できる根拠を書く
- 解決策を主体的に実行するように書き上げる
- 解決策の懸念点にも触れる
では、論文の作成頑張ってください!
最後まで見ていただき、ありがとうございました!
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