この記事の内容は、YouTubeでも解説しています
この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
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今回は、以下のお題で考えていきます。
お題:健康についてあなたの考えを800字程度で述べよ
このように健康に焦点を当てたテーマは、今後もずっと問われ続けるでしょうね。
なぜなら、日本は世界トップクラスの高齢化社会だからです。
それに、健康は人生の幸福度を相当に左右するテーマですし、ビジネス的にも注目度が高いので、考えさせる意義は非常に大きいと言えるでしょう。
では、こういった健康にまつわるテーマが出題された時、そもそもどうやって内容を考えていけばいいかを最初に解説します。
次に、その解説を踏まえた上で例文を書いていきます。
例文の後には書き方の解説もしますので、そちらもぜひ参考になさってください。
書く内容をどう考えればいい?
結論から言うと、最初に具体的な切り口を決めきってください。
なぜなら、「健康」というテーマはあまりにも幅が広すぎるからです。具体的な切り口を決めないまま書こうと思っても、フワフワした内容に仕上がるだけです。
ただ、「最初に具体的な切り口を決めきって」と言われても、
と思いますよね。
答えを言うと、「解決策を書けそうな切り口」であればなんでもOKです。こういった社会問題を問うテーマの場合、「課題」と「解決策」の2点を書くのが基本中の基本です。その2点を満たせれば大丈夫なので、自分が書けそうな切り口を自由に選択してください。
例えば、以下のような切り口を選択すればOKです。
- 健康寿命を伸ばすための方法
- 精神的な病を減らす社会の実現
- 怪しい健康食品を減らす方法
このように、切り口はいろいろ考えられます。人の心身の健康に焦点を当ててもいいですし、健康に関する怪しいビジネスの話をしてもいいです。
「健康」という主軸からズレなければ大丈夫ですので、自分の書けそうな切り口をまずは見つけてみてください。また、ここで言う切り口とは「課題そのもの」と思ってもらえればOKです。
そして切り口を決めたら、その切り口の詳細を書いたり解決策を書いたりすればOKです。ただ、まだまだイメージがつかめていないと思いますので、さっそく例文を書いてきます。
今回僕が選択した切り口は、「健康寿命を伸ばすための方法」です。さっそくご覧ください。
例文
お題:健康についてあなたの考えを800字程度で述べよ
私は、健康寿命を伸ばすことが幸福に直結すると考えている。なぜなら、たとえ命があっても健康上の理由で行動が制限されてしまえば、その分自分らしい生き方ができなくなってしまうからだ。では、健康寿命を伸ばすためには、具体的にどんな対策が必要になるだろうか?
結論から言うと、「義務教育で健康寿命を伸ばすための行動を教えるべき」だ。そう主張する理由は2つある。1つ目が、一度失った健康を取り戻すことは困難だからだ。つまり、健康とは「予防」という観点が重要であり、比較的健康状態が良い若いうちに健康を意識してもらう意義は大きい。2つ目が、健康寿命を伸ばすために必要な行動は簡単な場合が多いからだ。例えば、「定期的に運動する」「睡眠をしっかり取る」「栄養バランスを考えた食事を摂る」といったように、小中学生でも理解できるシンプルな行動こそが、健康寿命を伸ばすのだ。
ただ、小中学生に健康寿命の話を真剣に聞いてもらうのは簡単ではない。なぜなら、当事者意識が低いからだ。小中学生にとって健康寿命など遠い未来の話であり、真剣に聞く姿勢が保てなくて当然だと思う。以上を踏まえ必要になる対策は、「ショッキングな事実も同時に伝えること」だ。例えば糖質を過剰に接種すると、糖尿病を患う場合がある。「糖尿病」とだけ言われても深刻さが伝わらないが、具体的な症状はかなり凄惨だ。失明してしまうケースもあれば、足を切断するケースもある。そういった事実を知ることで、健康の話を軽視できなくなるはずだ。
今回の論文を通じて最後に強調しておきたいのは、「言いにくい話もちゃんと伝えるべき」ということだ。人が真剣に話を聞けないのは、話し手が腹を割って話していないからだ。凄惨な症状を小中学生に伝えるのは気が引けるが、子ども扱いせず、ちゃんと伝えるべきだ。結果的に若いうちからの健康意識が高まり、健康寿命の伸長が実現できると私は考える。
例文解説
通読お疲れさまでした!
「義務教育で健康寿命を伸ばすための行動を教えるべき」という主張を軸に小論文を書いてみました!
ちなみに、今回の小論文は以下4つの段落で構成されています。
- 切り口を決める
- 主張
- 主張に対する懸念点
- まとめ
それぞれのブロックを簡単に解説していきますね。
①切り口を決める
最初に、切り口を決める書き出しから始めました。
この書き出しから始めた理由は、論文の方向性を定めるためです。今回は「健康について意見を書いて」って指示されているわけですけど、これって、相当にザックリした聞き方ですよね。ただ、小論文ではこういうザックリした聞き方は珍しくないです。
こういった場合はですね、面倒くさいですけど、自分で方向性を決めなければいけません。そうしないと、伝えたい内容がフワフワしたままになってしまいますからね。
また、この段落のポイントは「最後の文章を自問自答するような形で締めていること」です。こうすることで、次の段落に移った時にすぐ結論を言えます。これ、非常に使えるテクニックですので、ぜひ覚えておいてください。
②主張
①の段落を自問自答で締めていますので、いきなり結論から述べてしまえばOKです。
また、この段落を書く時のポイントは、「ちゃんと理由を書くこと」です。理由がない主張は読み手にモヤモヤした感情を残してしまいますからね。
今回は僕なりに思いついた理由が2つあったので、2つ述べました。もちろん、理由が1つしかなければ1つでもOKです。
③主張に対する懸念点
あえて自分の主張に対する懸念点を書くのは、小論文の鉄板テクニックです。
小論文が議論しているような形式になり、文章に深みが出ます。
しかし最後は、懸念点を解消して締めるようにしてください!
主張に対する懸念点だけ書いて終わってしまうと、悪い印象を与えたままになってしまいます。
それでは本末転倒ですからね。
- 主張に対する懸念点→小中学生に健康寿命の話を真剣に聞いてもらうのは簡単ではない
- 懸念点の解消法→ショッキングな事実も同時に伝える
④まとめ
最後は今まで述べてきたことを表現を変えて短くしたり、論文を通じて強調しておきたいことなどを書いたりすればOKです。
テンプレとしては、②と③の重要な部分だけを抜き出して伝えれば十分でしょう。
ただ、僕はこの論文を通じて「言いにくい話もちゃんと伝えるべき」ということを強調したかったので、その想いを書きました。
ちなみに、「今まで書いたことを簡単にまとめたい」という場合、要約の手法を身につければ簡単に書けるようになります。
ぜひ下記のページ及び動画を参考にしてください。
「他の例文からも学びたい!」という人は下記のページへ。
複数のお題から学ぶことであなたの小論文の幅が広がり、どんなテーマにも対応できる力が身につきます。
また、今回の例文は以下のページ及び動画の構成を応用したものです。
書き方を身に着けたい方は参考にしてください。
テーマの振り返り
「健康についてあなたの考えを800字程度で述べよ」というザックリしたテーマが出題されると、
と困ってしまう人がすごく多いです。
困ってしまう理由は、具体的な切り口を決めていないからです。今回のようにザックリしたテーマの場合、まずは自分で切り口を決めていきましょう。
また、今回は健康寿命に関する話をしましたが、全く異なる話でももちろんOKです。ザックリした聞き方の場合は、「ちゃんと自分で話を組み立てられるか」ということを見られている可能性が高いです。したがって、取り上げる話自体はそこまで重要ではありません。
解決策をスムーズに書けそうな切り口から、あなたの考えを述べてください。
では、小論文の作成頑張ってください!最後まで見て頂き、ありがとうございました!