この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
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今回取り扱うお題は以下の通りです。
お題:豊かな社会作りに必要な事とは何だと考えますか?あなたの考えを800字程度でまとめなさい。
「豊かな社会作り」と言われて、どう思いましたか?
って感じですよね。
こういう曖昧なテーマがお題になることは小論文ではよくあることで、書き手の頭を非常に混乱させます。
僕もいきなりこんなお題出されたら、すぐに書き出すことは難しいと感じますね。
ただ、こういう曖昧なお題に対する書き方はある程度決まっていますので、ご安心ください。その書き方さえつかんでおけば、他の曖昧なお題にも対応できます。
では、実際に例文を書きますのでごらんください。
例文
お題:豊かな社会作りに必要な事とは何だと考えますか?あなたの考えを800字程度でまとめなさい。
豊かさの定義は人によって異なるので、まずは私が思う豊かさを定義する。私は、「自分らしく生きられる人が多い状態」が豊かな社会だと考えている。衣食住が揃っていても、誰もが羨む額の貯金を保有していても、SNSのフォロワーが100万人いても、自分らしく生きられていなければ、その人は豊かに生きているとは言えない。
以上を踏まえて自分らしく生きるために必要な事は、読書だと考える。なぜなら、読書によって、どんな生き方を選択しても問題ないと思えるようになるからだ。一般的な発想としては、読書とは知識を蓄積していくものだと捉えられている。つまり、読書によって健康になれたり、お金を稼げるようになったりすることに焦点が当たっているということだ。たしかに、健康やお金といった面の質を向上させることも、豊かさの一因にはなる。ただ、もっと重要なのは、物凄く多様な生き方が世の中にはあるという事実を認識できることだ。その事実を認識できれば、周りの目や一般常識を過度に気にする気持ちが失せていき、自分らしく生きることに恐れを抱きにくくなる。
ただ、いくら自分らしく生きられるような精神を獲得できたとしても、生活そのものが破綻してしまっては本末転倒だ。そこで必要になるのが、お金の教育や生活保障の拡充だ。お金の教育とは、主に自分の力でお金を稼ぐ方法論を教えることを意味している。生活保障とは、生活保護やベーシックインカムのように、最低限の生活を保証してくれる制度を意味している。極端な話アプローチの仕方は何でもよくて、とにかく、「生きていくのに最低限必要なお金」を得られる感覚・環境が必要ということだ。
まとめると、豊かさとは自分らしく生きられることであり、そのためには読書が必要というのが私の主張だ。ただ、綺麗事だけでは自分らしさを押し通せないので、最低限のお金を得られる感覚・環境も欠かせない。今回の主張が世に広まり、かつ懸念点が解消されることで、豊かな社会は実現すると私は考える。
【例文解説】
通読お疲れさまでした!
「必要な事は読書」という主張を軸に小論文を書いてみました!
この小論文は以下4つのブロックで構成されています。
- 言葉の定義
- 主張
- 主張に対する懸念点
- まとめ
それぞれのブロックを簡単に解説していきますね。
①言葉の定義
「豊かな社会」なんて、曖昧すぎて人によって考えることは千差万別ですよね。
こういう場合は、まずその言葉の定義を自分なりに明確にしてください。
そうしないと論文の方向性が定まらなくなって、結果として何がいいたいのか分からなくなります。
僕は「自分らしく生きられる人が多い社会」を豊かと表現しましたが、ここはどんな表現でもいいです。素直に自分が思う定義を書いてください。
②主張
①の定義に繋げて主張をするという、オーソドックスな書き方です。
主張に加えて「理由」をいれたのがポイントです。
ただただ自分の主張を述べるだけでなく、その後に理由を入れることによって、説得力が増しますので覚えておきましょう。
- 主張→必要な事は読書
- 理由→読書によって、どんな生き方を選択しても問題ないと思えるようになるから
③主張に対する懸念点
あえて自分の主張に対する懸念点を書くのは、小論文の鉄板テクニックです。
小論文が議論しているような形式になり、文章に深みが出ます。
しかし最後は、懸念点を解消して締めるようにしてください!
主張に対する懸念点だけ書いて終わってしまうと、悪い印象を与えたままになってしまいます。
それでは本末転倒ですからね。
- 主張に対する懸念点→自分らしく生きられるような精神を獲得できたとしても、生活そのものが破綻してしまっては本末転倒
- 懸念点の解消法→お金の教育や生活保障を拡充する
④まとめ
最後は今まで述べてきたことを表現を変えて短くしたり、論文を通じて強調しておきたいことなどを書いたりすればOKです。
テンプレとしては、②と③の重要な部分だけを抜き出して伝えれば十分でしょう。
まとめの書き方は、要約の手法を身につければ簡単に書けるようになります。
ぜひ下記のページを参考にしてください。
「他の例文からも学びたい!」という人は下記のページへ。
複数のお題から学ぶことであなたの小論文の幅が広がり、どんなテーマにも対応できる力が身につきます。
また、今回の例文は以下のページの構成を使用しています。
書き方を身に着けたい方は参考にしてください。
【テーマの振り返り】
今回のように、曖昧な表現がお題になることはホントによくあります。
そして、曖昧な事を求められた時に、それを具体化する過程って明確な正解がないので、大抵の方は困ってしまうのですね。
そう考えると、曖昧なお題を出しているのは、その人の決断力や思考の過程を見ているという意図があるのかなと思いました。
定義と主張に繋がりがあればどんな事を書いても大丈夫なので、ぜひ今回の書き方を身につけてください。
では、以上となります。
ありがとうございました!
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