・「脳死と臓器移植について考察したい」
・「小論文の書き方を学びたい」
こんにちは、TKです。
私は小論文の書き方を、「たった1冊」の本だけで身につけました。
実際にその小論文を利用して、大学に合格したという実績を持っています。
今回の記事は、小論文・例文集第20弾です。
お題はこちら。
お題:あなたは脳死した人の臓器を移植することについて、どのように考えているか?あなたの意見を800字以内でまとめなさい。
脳死と言っても、身体自体は生きています。
この脳死の状態をどうとらえるべきか?
難しい問題ですね。
あなたはこの脳死について、どのように考えていますか?
今回の記事では「脳死と臓器移植」をテーマに小論文を書いていきます。
看護医療業界を目指す方は、ぜひ抑えてほしい記事です。
それではご覧ください。
脳死したら臓器移植はOK?【小論文・例文集】・回答例
お題:あなたは脳死した人の臓器を移植することについて、どのように考えているか?あなたの意見を800字以内でまとめなさい。
① 1985年に当時の厚生省が、竹内基準なるものを定めた。この竹内基準に当てはまった患者は脳死と判定される。脳死と判定された患者は、自力で生きることがほぼ不可能になるため、臓器移植を求められるようになる。しかし体は生きているため、臓器を移植するべきでないとの意見もある。では脳死してしまった場合、どのような対処をするのが妥当だろうか?
② 私は、脳死と判定された場合は臓器移植に協力するべきだと考える。理由は2つある。1つ目は、劣化が進んでいない臓器を提供できるからだ。死後に時間が経過して劣化が進んだ臓器だと、移植後にうまく機能しないこともあるのだ。2つ目は、臓器を提供することによって、家族が患者の死を受け入れることができるからだ。脳死と判定されても体は生きているので、「患者の意識が戻るかも」という希望を持ってしまう。つまり、脳死と判定された患者の臓器移植をすることによって、レシピエントと家族を同時に救うことができるのだ。
③ しかし、脳死と判定されてからすぐに臓器移植に取り掛かるのは危険だ。理由は家族への配慮が疎かになる可能性があるからだ。脳死と判定されても、人工的ではあるが体は生きている。それに脳死を宣告された家族は、相当なショックを受けているに違いない。そんな時に、臓器移植の話を受け入れるのは難しいだろう。対処法としては、臓器移植をする意義を、これ以上ないくらい家族に説明することが考えられる。家族に対してどのような説明をするのが適切か?医者は適切な説明ができるように、確固たる考えを持つことが求められる。
④ 脳死となった患者の臓器を提供するべきか?未だに賛否両論の意見がある。しかし脳死になったら自力で生きていくのは困難だ。したがって、脳死と判定された患者の臓器は提供されるべきだと私は考える。だが、移植前に家族の理解を十分に得ることを忘れてはならない。
脳死したら臓器移植はOK?【小論文・例文集】・例文解説
通読お疲れさまでした!
「レシピエントと家族のために、脳死後の臓器移植は行うべき」という主張を軸に小論文を書いてみました!
この小論文は以下4つのブロックで構成されています。
- テーマ解説
- 主張(レシピエントと家族のために、脳死後の臓器移植は行うべき)
- 主張に対する批判(脳死してすぐの臓器移植は家族への配慮が欠ける→適切な配慮ができるよう、医者は確固たる考えを持っておくべき)
- まとめ
それぞれのブロックを簡単に解説していきますね。
①テーマ解説と問題提起
テーマの解説+問題提起という王道の書き出しです。
サラッとテーマにまつわる話をした後に、問題を投げかければOKです!
非常に使い勝手がいいので、ぜひ身につけてください。
②主張
①の問題提起に対する主張をするという、オーソドックスな書き方です。
主張に加えて「補足」をいれたのがポイントです。
ただただ自分の意見を述べるだけでなく、その意見を補足する文章を入れることによって、説得力が増しますので覚えておきましょう。
- 主張→レシピエントと家族のために、脳死後の臓器移植は行うべき
- 補足→劣化が進んでいない臓器を提供できるし、家族が患者の死を受け入れられる
③主張に対する批判
あえて自分の主張に対する批判を書くのは、小論文の鉄板テクニックです。
小論文が議論しているような形式になり、文章に深みが出ます。
しかし最後は、批判に反論して締めるようにしてください!
主張に対する批判だけ書いて終わってしまうと、悪い印象を与えたままになってしまいます。
それでは本末転倒ですからね。
- 主張に対する批判→脳死してすぐの臓器移植は家族への配慮が欠ける
- 批判に対する反論→適切な配慮ができるよう、医者は確固たる考えを持っておくべき
④まとめ
最後は今まで述べてきたことを、表現を変えて短くしただけです。
②と③の重要な部分だけを抜き出して伝えれば十分でしょう。
まとめの書き方は、要約の手法を身につければ簡単に書けるようになります。
ぜひ下記のページを参考にしてください。
「他の例文からも学びたい!」という人は下記のページへ。
複数のお題から学ぶことであなたの小論文の幅が広がり、どんなテーマにも対応できる力が身につきます。
脳死したら臓器移植はOK?【小論文・例文集】・テーマの振り返り、感想
2009年に臓器移植法が改正されました。
主な改正内容は以下の通り。
- 年齢制限の撤廃
- 家族の同意があれば承諾
簡単にいうと、規制が緩和されたんですね。
それもそのはず。
現在もレシピエントに対して、圧倒的にドナーが少ないのです。
実は2017年2月末までの約20年間に、なんと5000人超もの人が臓器移植を受けれずに亡くなっているのです。(参考:救える命を救えない…臓器移植法20年の現実 著:読売新聞)
でも家族への配慮もありますので、規制を緩和し続けてたら、いつか大きなトラブルにもなりそうです…。
脳死を死と捉えるかどうか?
あなたの考えをしっかり持っておきましょう。
今回の記事は以上になります!
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最後まで見ていただき、ありがとうございました!