この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
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グラフを読み取った上で書かせるという、なんだか難しそうな小論文を出す学校や会社がたまにあります。
ただ、「グラフを読み取った上で小論文を書きなさい」と言われても、
という気持ちになりますよね。
つまり、悩みのポイントは大きく分けて2つに集約できると言えます。
- グラフの読み取り方がわからない
- 小論文の書き方がわからない
以上を踏まえて今回は、「グラフを読み取り方」と「グラフを読み取った上で書く小論文の書き方」の2点について解説します!
どちらの点についても難しい言葉は使わないように心掛けますので、ぜひ軽い気持ちでご覧ください。
グラフはどうやって読み取ればいいの?→大まかな流れだけ把握すればOK

ではまず、グラフの読み取り方から説明します。
結論から言うと、大まかな流れを把握すればOKです。
理由は、グラフは基本的に「大まかな流れを把握するために作られる資料」だからです。
したがって、細かいところはそんなに気にしなくていいです。
では例として、以下のグラフで大まかな流れを確認してみましょう。
これは、アパレル業界のある問題を浮き彫りにするために作られたグラフです。
このグラフを見て、どんな流れがあると思いましたか?
細かい上下はあるものの、以下2つの大まかな流れがありますよね。
- 国内市場(売上の大きさのこと)が右肩下がりになっている
- 国内供給量(売っている品数のこと)が右肩上がりになっている
もし細かい上下が気になってよくわからない方は、こんな感じで最初と最後をつなぐ線をイメージしてください。

こうやって線を引けば、国内市場が右肩下がりになっていて、国内供給量が右肩上がりになっていることが分かりますよね。
繰り返しになりますが、こんな感じで大まかで大丈夫です!
読み取った事実から考えられることは何か?
先程のグラフから、以下2つの流れが読み取れましたよね。
- 国内市場(売上の大きさのこと)が右肩下がりになっている
- 国内供給量(売っている品数のこと)が右肩上がりになっている
では、この事実からどんな問題が生じていると考えられますか?
ちょっと難しいと思いますが、考えてみましょう。
答えは、「服の廃棄量が増えている」という問題です。
なぜ服の廃棄量が増えるかと言うと、服の売上が減っているのに、売る服の数を増やしているからです。
わかりやすく言えば、1年に売れる服の数が100着から80着に減ったのに、売る服の量を100着から150着に増やしているイメージです。
当然そんな事をすれば70(150-80)着の服は余り、捨てられることになります。
実際にアパレル業界では服の大量廃棄が問題となっていまして、その問題の解決が急務となっています。
≫世界初の「衣服廃棄禁止令」がアパレルに迫る変革:フランスで1月から売れ残り品の廃棄が禁止に
問題を想像するところまでがゴール
このように、グラフから読み取った事実を踏まえて生じている問題を想像することが、グラフ読み取りのゴールになります。
ちょっと面倒くさいですけど、慣れればそんなに難しくないですし、やることも大きく分ければ以下2つしかありません。
- グラフから大まかな事実を把握
- 事実から問題を想像する
この過程はグラフ読み取りの練習を数回やれば、誰でもできるようになります。
小論文はどうやって書けばいいの?

グラフの読み取りが終わったら、次に小論文の書き方について考えます。
結論から言うと、以下の構成で書けばOKです。
- グラフから読み取れる事実
- 事実から想像できる問題
- 主張
- 主張に対する批判・問題点
- まとめ
この構成は、以下のページで紹介している構成をアレンジしたものです↓

なぜこの構成で書けばOKと言えるのか?
それは、「問題を踏まえた上で主張を書き上げる構成となっているから」です。
そもそも、グラフを読み取った上で書かせる小論文とは、何を書くことが求められているのでしょうか?
それは、グラフから読み取れる事実を踏まえた上でのあなたの主張です。
つまり、以下2つの能力を見られているんですね。
- 情報を読み取る力
- 自分の主張を表現する力
そして、上記の構成で書けばこの2つの能力を持っていることをアピールできます。
では、実際に例文を書いていきますので参考にしてください。
例文
テーマ:以下に示すグラフから読み取れる問題を考察し、その問題の解決策を考えなさい(制限文字数:800字)
このグラフから読み取れる事実は2つある。1つ目が、国内市場が右肩下がりになっていること。2つ目が、国内供給量が右肩上がりになっていることだ。
この2つの事実を踏まえて生じていると考えられる問題は、「服の廃棄量が増えている」という問題だ。市場が縮小しているにも関わらず供給が増加している背景を踏まえれば、廃棄量が増えるのは当然の流れだと推測できる。そして、服の廃棄が増えることは環境に悪影響を及ぼすので、「どうすれば服の廃棄を減らせるか?」という視点で解決策を考える必要がある。
結論から言うと、「服を大事にすることが人として正しい」という価値観を義務教育によって根づかせることが問題の解決に繋がるはずだ。なぜなら、人は自分自身の価値観に沿って行動する生き物だからだ。トレンドを追って新しい服を買うことが主張される現代では、自然と新しい服を買うように行動してしまうものだ。そこで、大きなお金を手にする前の義務教育期間に価値観を形成しておけば、今ある服を大事にする国民性が築かれるだろう。
しかし、「教育で価値観を変えるのではなくて、服を大量生産する企業のあり方を考えるべきだ」という反論もあるだろう。たしかに、服を大量生産する企業が減少すれば、それに伴って服の大量廃棄問題も解決に近づいていく。ただ、そもそもなぜ企業は服を大量生産するのか?それは、国民が常に新しい服を求めているからだ。企業はその需要に沿って新しい服を作り続けているだけであり、国民の価値観が変われば、企業のあり方も自然と修正されていくだろう。
グラフからは「服の大量廃棄」という問題が浮き彫りになっており、様々なアプローチによって解決策が考えられていると思う。ただ、「国民の価値観」という根本を変えない限りこの問題は解決されないので、義務教育期間で服を大事にすることの良さを教えるべきだと私は考える。
今回使用した構成
- グラフから読み取れる事実
- 事実から想像できる問題
- 主張
- 主張に対する批判・問題点
- まとめ
この構成は、以下のページで紹介している構成をアレンジしたものです↓

いかがでしょうか?
グラフから読み取れる問題を踏まえた上で、どんな主張を持っているかがスムーズに伝わっていると思います。
ぜひ今回の構成を活用してください!
さいごに

今回は、グラフ読み取り形式の小論文の「王道」の書き方として、以下の手順を解説しました。
- グラフから事実を読み取る
- 事実から問題を想像する
- 構成に当てはめて書く
流れ自体はそんな難しくないですよね。
ただ、実践しようと思ったら結構うまくいかない場合もあると思いますから、いろんなグラフを見て練習は積んでくださいね!
では、以上となります。
小論文の作成頑張ってください!
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