この記事の内容は、YouTubeでも解説しています
この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
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今回は、以下のお題で考えていきます。
お題:あなたの武勇伝は何ですか?800字程度で述べてください。
はい、いきなり武勇伝を教えてくれと言われても、なかなか答えるのは難しいとは思います。具体的に何のエピソードを喋ればいいのか分からないし、どんな構成で書けばいいのかもよく分からないですよね。
まず、エピソードから考えていくと、取り上げるのは「人を助けた系」の話が望ましいですね。自分だけが幸せになった話よりも、他人を救って自分も幸せになった話の方が好印象なので。
そして構成ですが、武勇伝を述べた後に、「未来の自分の姿」を語る流れが望ましいですね。武勇伝を聞いてくるのは、おそらく採用試験か入学試験のはずです。その場合、未来の話も加えることで印象が良くなります。なぜなら、採用または入学するということは、これから先何年もあなたと関わっていくからです。そう考えると、未来の姿を知りたいと思うのは当然のことですよね。
では、以上のポイントを踏まえて例文を書いていきます。また、今回は採用試験で出題されたことを想定して書きます。ぜひ参考にしてください。
例文
お題:あなたの武勇伝は何ですか?800字程度で述べてください。
結論から言うと、私の武勇伝は「線路に落ちた人を助けたこと」だ。3年前、学校帰りに駅のホームで、酔っていておぼつかない足取りの男性がいた。「危ないな」と思ったのとほぼ同時に、その男性はホームから落ちてしまった。周りの人は落ちた事に気がついているものの、どうしていいか分からない様子であった。考えている時間がもったいないと思い、私はすぐに線路へ降り、近くにいた人に一緒に引き上げてもらうよう協力を依頼した。幸いなことに、近くにいた方数人が呼びかけに応じてくれて、電車が来る前に男性をホームへ引き上げることができた。後日、当の男性及びご家族の方から大変感謝されたこともあって、当の件はとても印象に残っている。
おそらくだが、ホームに人が落ちても咄嗟に助けるのは、大抵の人にとって難しいと思う。私自身も、一瞬の戸惑いがあったのは事実だ。では、なぜそんな心境の中でも行動に移せたかと言うと、両親が周りの人間を助ける人だからだ。私が悩みを打ち明ければすぐに対応してくれるし、私以外の人に対しても常に寄り添った対応を心掛けている。その心掛けが実ってか、私の両親には仲間が多い。常に誰かと支え合って生きており、明らかに充実した日々を送っている。そういった姿を見て育ったことで、私も自然と誰かを助けられる人になったのだと思っている。
以上の経験を踏まえて、私は自分に課せられた役割以上の働きができると自負している。総務として採用された暁には、多様な業務を任せられるだろう。ただ、単にそれらの業務をこなすだけでは、おそらく私は満足できないと思う。自ら悩みを伺いに行ったり、特殊な相談事でも真摯に対応したりする自分の姿が容易に想像できる。
今回は武勇伝を踏まえつつ、私の働く姿勢について述べた。自分の役割を全うしつつ例外的な対応にも努めることで、頼られる存在となり、貴社に貢献する所存である。
例文解説
ご精読お疲れ様でした!
今回は「線路に落ちた人を助けた」という武勇伝を軸に、小論文を書き上げました。
ちなみに今回の小論文は、以下4つの段落で構成されています。
- 主張
- 理由
- 今後の働く姿について
- まとめ
では、それぞれの段落の意図を説明してきます。
①主張
まずは、自分がどんな武勇伝を持っているのかをズバッと説明します。お題が「あなたの武勇伝」なので、まずはその点にしっかりと答えるような始め方としました。
- 具体的にどんな行動をとったのか?
- その行動に対して周りはどんな反応を示したのか?
といった点が記述されていると、あなたの武勇伝がリアルに伝わってきます。
この段落では淡々と事実を述べればOKです。
②理由
次に、その武勇伝を生み出せた理由について記述します。なぜ理由を書くかと言うと、あなたの人間性を説明できるからです。
そもそもなぜ、出題者は武勇伝なんて聞いていると思いますか?それは、あなたの事を理解したいからです。武勇伝には、その人の人間性が大きく反映されているものです。したがって、武勇伝を聞くことによって、その人を理解するヒントになるんですね。
そういった意図を踏まえると、武勇伝を生み出せた理由を説明する意義は大きいと理解できますよね。理由をしっかり説明することで、あなたの内面をより深く理解してもらえます。
③今後の働く姿について
今回は採用試験で出題されたと想定しているので、武勇伝を働く姿に繋げていきます。
このように、単にお題に答えるだけでなく、出題者の意図を汲んで話を展開できると印象が良くなります。採用試験で武勇伝を出題しているということは、その武勇伝が働きぶりにどんな影響を与えるのか知りたいと思うのは当然ですよね。
自分が採用されるであろう職種を踏まえながら、働きぶりを書いていきましょう。
④まとめ
最後は、今まで書いた事を短くまとめたり、強調したい事を書けばOKです。このまとめの重要度はそこまで高くないので、ある程度自由に肩の力を抜きながら書いてください。
今回は採用試験なので、決意表明的な締めとしました。決意表明的な事を書いて終わると締りがよくなりますので、覚えておいてください。
ちなみに、今回の論文は以下の記事で解説している構成を応用したものとなっております。
多少構成要素は異なりますが、流れはかなり近いです。今回の構成をより深く学びたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
テーマの振り返り
今回のお題のポイントは、「出題者の意図を理解すること」ですね。
武勇伝を聞いているのには、絶対に意図があります。その意図を完璧に理解するのは難しいですが、想いを巡らせれば意図を推測することは可能です。
武勇伝を聞いているということは、「あなたがどんな人間なのか知りたい」「採用後どんな働きをしてくれるのか知りたい」という気持ちが根底にあるはずなので、その気持に寄り添った書き方ができると良いでしょうね。
他のお題でも言えることですが、出題者の意図に寄り添うのは非常に重要です。お題を見ていきなり書き始めるのではなく、「なんでこんなお題を出しているのだろう?」と考える時間をぜひ設けて下さい。
今回はこれで以上となります。
最後まで見て頂き、ありがとうございました!
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