この記事の内容は、YouTubeでも解説しています
この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
- 小論文を使って大学に合格
- 小論文の書き方を教える当ブログを作成
- 小論文の添削を通じて大学合格者を輩出→小論文添削サービス
- 昇格試験論文のサポートを多数こなした経験あり→小論文サポートサービス
- 某省庁のエントリーシートのサポートをこなした経験あり→小論文サポートサービス
- 書籍:「小論文」という試験の本質を出版↓
- 論文関連のYoutube動画を作成↓
文章を書いてみたはいいものの、
と悩んでしまう方は多くいます。
なぜこういった悩みを持ってしまうかと言うと、理由は2つあります。
- 説得力を増すための要素が欠けているから
- 説得力を下げる言葉遣いをしているから
つまり、説得力を高めたければ、
- 説得力を増すための要素を充実させよう!
- 説得力を下げる言葉遣いを無くそう!
という2つの意識を持てばいいのです。
はい、ただ、以上の説明だけじゃ全くイメージが湧かないですよね。
もっと詳しく説明してくれないと意味が分からないと思いますので、さっそく具体的な話に移っていきます。
今回ご紹介する話は確実にあなたの文章の説得力を高めますので、ぜひ参考にしてください。
説得力を増すために必要な要素とは?
ではまず、「説得力を増すために必要な要素」から確認しましょう。
結論から言うと、説得力を増すために必要な要素は以下3つです。
- 具体性
- 理由
- 根拠
この3要素が欠けると、めちゃくちゃ説得力が低い文章が仕上がりますので、ご注意ください。
では例として、具体性も理由も根拠もない文章を見てみましょう。
ごめん、遅れるわ!
はい、いかがでしょうか?待ち合わせ場所になかなか来ない人からこのメッセージが届いたら、めっちゃ嫌ですよね(笑)。
これは極端な例ですけど、こんな感じで具体性も理由も根拠もない文章を書いてしまう人は、そんなに珍しくありません。
相手を納得させるためには、もっと情報を盛り込む必要があります。では、先程の文章に「具体性・理由・根拠」を追加してみます。すると、以下のような仕上がりとなりました。
ごめん、渋滞してるから遅れるわ!カーナビの予測によると、あと20分くらいで着く感じかな。
はい、いかがでしょうか?「ごめん、遅れるわ!」の一言より遥かに説得力のある文章になっていますよね。
ちなみに、ここで言う「具体性・理由・根拠」とは以下のとおりです。
- 具体性→20分
- 理由→渋滞してるから
- 根拠→カーナビの予測
こういった情報があると、読み手は非常に安心できます。
ただ、今見た例はあくまでも友人同士のやり取りです。
あなたが知りたいのは、レポートや論文を書く時の話だと思います。
したがって以降は、レポートや論文を書くケースを想定して話を進めていきます。
具体性を出すコツ
結論から言うと、具体性を出すコツは以下の2つです。
- 行動の詳細を明確にする
- 数字を用いる
では最初に、「行動の詳細」が全く含まれていない文章を見てみましょう。
業務時間を削減できるように頑張ります。
はい、いかがでしょうか?
と思いましたよね。
この文章を直すと、次のようになります。
業務時間を削減するために、新しい会計ソフトを導入します。
はい、これで一気に具体性が高まりましたよね。もちろん、もっと具体性を高めたければ、「導入作業は誰と一緒にやるのか」といった情報を盛り込んでもいいでしょう。
ただ、まずは「何をするのかを明確にする」ということだけ意識してもらえればOKです。何をするのかが明確になるだけでも、読み手としては非常に助かります。
では次に、先程作成した文章に具体的な数字をつけた例を確認してみましょう。
業務時間を削減するために、新しい会計ソフトを導入します。新しい会計ソフトの利用料は月額30,000円です。導入は今年の5月中に完了する予定です。
いかがでしょうか?
料金や期日が具体的になったことで、提案の説得力がさらに高まりました。
改めてお伝えしますが、
- 行動の詳細を明確にする
- 数字を用いる
という2つのコツを意識することで、具体的はグッと上昇することを覚えておいてください。
理由を書くコツ
理由を書くコツは、そんなに難しくありません。
なぜなら、「結論を書いた後にすぐ理由を書く」という意識を持てばOKだからです。
では、さっそく例文を見てみましょう。
私は新しい会計ソフトを導入する予定です。なぜなら、業務時間の削減に繫がるからです。
はい、簡単ですよね。何かを言ったら、すぐに理由を言うだけです。
ちなみに、例文中では「なぜなら、」という書き出しで理由を書いていますが、しっくりこない方は「理由は、」という書き出しでもOKです。
「結論を書いた後にすぐ理由を書く」という意識を持つだけでグッと説得力が高まりますので、ぜひ覚えておいてください。
根拠を出すコツ
結論から言うと、根拠を出すコツは「客観的に見て信頼できる情報源を使うこと」です。
ではここで、待ち合わせ時間に遅れた時の例文を思い出してください。
ごめん、渋滞してるから遅れるわ!カーナビの予測によると、あと20分くらいで着く感じかな。
この例文中で言う「客観的に見て信頼できる情報源」とは、カーナビです。「多分20分くらいで着くわ」と言われるよりも、「カーナビの予測によると、20分くらいで着くわ」と言われたほうが説得力ありますよね。
論文を書く時の話で言えば、「有名な組織の情報」を使うのが鉄板中の鉄板です。
例えば、以下のように書くイメージです。
厚生労働省の調査によると、2021年の出生数は81万1604人であった。前年は84万835人だったので、2万9231人減少する結果となった。
はい、いかがでしょうか?
「厚生労働省の調査によると」と書かれるだけで、めっちゃ説得力を感じますよね。
今は例として厚生労働省を用いましたが、民間企業なんかでもOKです。感覚的な話になりますが、「この情報源なら皆納得してくれるだろう」と思えれば大丈夫です。
具体性・理由・根拠を盛り込んだ例文
ではまとめとして、「具体性・理由・根拠を盛り込んだ例文」を書きます。
私は新しい会計ソフト「ABC」を導入します。なぜなら、業務時間の削減に繫がるからです。
大手比較サイト「XYZ」の調査によると、ABCは仕訳や振込等のデータを簡単に作成でき、他の会計ソフトと比較して圧倒的に利便性が高いと評価されています。実際に私はテスト版を利用してみましたが非常に使いやすく、業務時間の削減に繫がるのは間違いないと確信できました。
ABCの利用料は月額30,000円です。導入は今年の5月中に完了する予定です。
会社内の提案を想定して書いてみましたが、いかがでしょうか?
ちなみに、ここで言う「具体性・理由・根拠」とは以下のとおりです。
- 具体性→新しい会計ソフト「ABC」を導入する・ABCの利用料は月額30,000円・導入は今年の5月中に完了する
- 理由→業務時間の削減に繫がるから
- 根拠→「XYZ」から高い評価を得ている・実際に使ってみたら使いやすかった
「使ってみたら使いやすかった」というのは完全に個人の感想になりますが、結構こういうのも重要です。
客観的な情報を主軸としつつ感想も上手く織り交ぜられると、説得力とオリジナリティの高い文章に仕上がります。
説得力を下げる言葉遣いとは?
では次に、「説得力を下げる言葉遣い」について確認していきます。
ここで意識してほしいのは、「説得力を高める言葉遣い」ではなくて「説得力を下げる言葉遣い」というタイトルにしていることです。こうしていることには意図があります。
まず、言葉遣いによって説得力を高めることは難しいです。なぜなら、説得力を高めるのは「具体性・理由・根拠」と言った要素だからです。言葉遣いが丁寧だったとしても、それだけで説得力が高まるわけではありません。ただ逆に、言葉遣いによって説得力を下げることは容易にできます。
つまり説得力を高めたければ、「説得力を下げる言葉遣い」を排除することが理にかなったアプローチになるということです。
では、具体的な内容を見ていきましょう。
今回排除してほしい「説得力を下げる言葉遣い」は以下のとおりです。
- 言葉を飾り立てる
- 曖昧な言葉を多用する
- 断定を避ける
では、それぞれ解説します。
言葉を飾り立てる
なぜ言葉を飾り立てると説得力が下がるかと言うと、自信の無さが透けて見えるからです。
では例として、次の文章をご覧ください。
「ABC」は非常に優れた革新的な会計ソフトでして、導入することで業務時間を大幅に削減できます。
はい、いかがでしょうか?
「非常に優れた革新的な」という冠がつくことで、何だか白けますよね。「そこまで強調しないと、その会計ソフトを勧められないの?」という気持ちになってしまいます。
文章はもっとシンプルでいいんです。強い言葉を使う必要はありません。ちなみに、上記の例文を直すと、次のようになります。
「ABC」は現状使用しているものより優れた会計ソフトでして、導入することで業務時間を削減できます。
このように、軽く強調するくらいでいいのです。
強い言葉をくっつけまくって、飾り立てる必要はありません。
曖昧な言葉を多用する
なぜ曖昧な言葉を多用すると説得力が下がるかと言うと、テキトーなことを言っている印象を与えるからです。
では例として、次の文章をご覧ください。
「ABC」はクリエイティブな会計ソフトでして、導入することでシナジー効果が期待できます
はい、かなり極端に書きましたが、こういった文章よく見ますよね。
「クリエイティブ」とか「シナジー効果」とだけ言われても、まず同じイメージは共有できません。こういう言葉を使ってはいけないとは言いませんが、使うなら、その後にちゃんとその言葉の意味を説明するべきでしょうね。
ちなみに、上記の例文を直すと、次のようになります。
「ABC」は売掛金の消し込みを自動で処理してくれるので、導入することで業務時間を削減できます
このように、具体的な説明をするのが望ましいです。
もちろん、小説を書いているなら曖昧な表現を用いてもいいでしょう。曖昧な表現があるからこそ、作品の魅力が増す場合もありますからね。
ただ、仕事や受験において文章を書いているのであれば、分かりやすさを心掛けてください。
断定を避ける
なぜ断定を避けると説得力が下がるかと言うと、責任の無さを感じさせるからです。
では例として、次の文章をご覧ください。
会計ソフト「ABC」を導入すれば、業務時間は削減できると思います。
はい、決して悪い文章ではありませんが、「思います」という締りになっていることで、やや責任の無さを感じさせます。
こういう場合、以下のように断定した方がいいです。
会計ソフト「ABC」を導入すれば、業務時間は削減できます。
はい、一気に責任感が増しましたよね。
もちろん、断定するということは「それなりに根拠があるんだよね?」と相手に思われることを意味していますので、しっかりと根拠を示す必要性も出てきます。ただ、それでいいのです。断定して自分を追い込むことで、説得力のある文章に近づいていきますからね。
ただ、何でもかんでも断定していいわけではないので、その点はご注意ください。例えば、「株価は上がります」と断定したら、それはただの嘘つきです。あくまでも断定は、「自分の意見を述べる時」にご使用ください。
記事のまとめ
今回は文章の説得力を高める「2つの意識」として、以下の内容を解説しました。
- 説得力を増すための要素を充実させよう!
- 説得力を下げる言葉遣いを無くそう!
繰り返しになりますが、説得力を増すための要素は
- 具体性
- 理由
- 根拠
の3つです。
説得力を下げる言葉遣いは、
- 言葉を飾り立てる
- 曖昧な言葉を多用する
- 断定を避ける
の3つです。
これらの教えを頭に入れておくことで、あなたの文章はすぐにでも説得力が高まるはずです。
では、文章の作成頑張ってください!