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この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
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今回は、以下のお題で考えていきます。
お題:2024年1月から、新NISAが導入されると公表された。従来のNISAよりも好条件になったのだが、なぜ国はNISAの条件をより良いものにするのか?私達は新NISAとどのように付き合っていけばいいのか?あなたの考えを800字程度でまとめなさい。
NISAとは、一定額・一定期間の投資で得た利益が非課税になる制度を意味しています。NISAは、証券会社に申し込むことで利用できるようになります。
そのNISAが実は、2024年1月からパワーアップすると公表されたんですね。
具体的には、現行NISAと新NISAには以下のような違いがあります。
この図を初めて見た場合、漢字ばっかりで戸惑うと思います。ここでは、限度額と保有期間がパワーアップしていることを押さえて貰えれば大丈夫です。
また、より詳しく新NISAについて知りたい方は、コアラ先生の動画を参考にしてください。
僕が普段参考にしているチャンネルなんですけど、非常に分かりやすくてオススメです!
そして、ここで考えてほしいのが「なぜ新NISAなる制度が導入されるのか?」ということなんですね。新しい制度の導入には、必ず何かしらの意図があります。その意図を理解した上で、NISAを利用することが国民に求められています。
では、以上の点を踏まえながら例文を書いていきます。ぜひ参考にしてください。
例文
お題:2024年1月から、新NISAが導入されると公表された。従来のNISAよりも好条件になったのだが、なぜ国はNISAの条件をより良いものにするのか?私達は新NISAとどのように付き合っていけばいいのか?あなたの考えを800字程度でまとめなさい。
今回の論文では、前半にNISAの概要を踏まえつつ国の狙いについて記述する。後半では前半の内容を踏まえて、NISAとの付き合い方について考察する。
NISAとは、一定額・一定期間の投資で得た利益が非課税になる制度を意味している。通常であれば、株の値上がりによって得た利益を売却によって確定させた場合、利益に応じて一定額の税金を納める必要がある。ただ、NISAを利用して得た利益の場合、税金は一切発生しない。NISAとして利用できる額や期間には上限があるのだが、新NISAによって上限が引き上げられたイメージだ。なぜそんな事を国がするかと言うと、国民の投資意欲を高めるためだ。日本人は投資よりも貯金にお金を回す傾向があるのだが、その傾向によって、お金が十分に市場に出回っていないとの懸念がある。現在の日本人の預金残高は1,000兆円を超えているとも言われており、そのお金を投資に回したい意図があるのだ。
ただ、いくら国が投資を促しているとはいえ、闇雲に投資に手を出すことは望ましくないだろう。何の知識も無しに投資をしても、魅力的ではない金融商品を買ってしまうのがオチだ。では、質の高い金融知識を持たない私達は具体的にどう新NISAと付き合っていけばいいのか?結論から言うと、「つみたて投資枠」の利用から始めるのが望ましいと考える。なぜなら、つみたて投資枠では高い手数料を取る投資信託が除外されているからだ。投資には「損をする怖いもの」というイメージが未だ根付いており、そのイメージを払拭するために、リスクが低くなるつみたて投資枠を国が意図的に設けていると推測できる。つみたて投資枠も損をする可能性は当然秘めているのだが、長期的に見れば資産が右肩上がりになる可能性が高いと言えるため、まずはつみたて投資枠から始めるのが望ましいだろう。
今回はNISAの概要を踏まえた上で、私の考えを記述した。国は投資のリスクを下げる制度を意図的に作ってくれているが、決して私達が勉強を放棄してもいいというわけではない。一人ひとりが制度や金融商品について主体的に学んでいくことが、新NISAの適切な活用において重要な要素になると私は考える。
例文解説
ご精読お疲れ様でした!
今回は、「つみたて投資枠」の利用から始めるのが望ましいという主張で書いてみました。
また、今回の論文は以下4つの流れで構成されています。
- 論文の流れを説明
- 知識の説明
- 知識を踏まえた考察
- まとめ
では、それぞれのブロックの意味を解説します。
①論文の流れを説明
最初に、論文の流れを説明しました。なぜこんなことをしたかと言うと、読み手は論文の流れを把握していないからです。
したがって最初に「こういう流れで書いていきますよ」という目次的な導入があると、読み手のためになります。
書き出しって、何を書いていいか分からなくて困りますよね。もし困ったら、この書き出しで始めてください。どんな論文にも使えますので、かなり便利だと思います。
②知識の説明
次に、自分が持っている知識を書いていきます。この記述によって、お題への理解があることをアピールできます。
今回で言えば、以下3つの点が押さえられていれば十分でしょう。
- NISAとは何なのか?
- 新NISAの導入で何が変わるのか?
- 新NISA導入の意図は何なのか?
ただ、これらの点をしっかり説明するには、地道な勉強が必要です。他の記事でも言っていることですが、地道な勉強をしないと小論文は書けません。
面倒くさいですけど、中身のある小論文を書くためにも、地道な勉強は継続してください。
③知識を踏まえた考察
小論文は単に知識を披露すればいいわけではなく、「考察する姿勢」も評価されます。したがって、自分なりの考察もしっかりと書いていきます。
このブロックのポイントは、ちゃんと懸念点にも触れることですね。単に自分の主張を言うだけではなく、懸念点にも触れることで、多角的な視点から考察していることを暗にアピールできます。
今回の僕の主張は「つみたて投資枠」の利用から始めるのが望ましいですけど、その主張の前に「いくら政府が投資を促しているとはいえ、闇雲に投資に手を出すことは望ましくない」という懸念点にも触れる記述をしています。
考察とはいろんな視点から考えることを意味していますので、あえて懸念点に触れる意識をぜひ持ってほしいなと思います。
④まとめ
最後はですね、今まで書いてきたことを短くまとめたり、強調したいことを書いたりすればOKです。
ここでは書く内容をそこまでガッチリ固める必要もないので、ある程度自由に書いて下さい。ちなみに今回は、強調したいことを書きました。
特に強調したいことが無ければ、今まで書いた内容を再度短く書けばOKです。
また、今回の構成は以下の記事のものを使用しています。
より詳しく構成を学びたい方は参考にして下さい。
テーマの振り返り
今回の新NISAからは、「君たちもっと投資しようよ!」という強いメッセージ性を感じましたね。
日本人は半分以上の資産を預金として保有しているそうですが、これは他の先進国と比べるとかなり高い水準なんですよ。例えばアメリカの場合、資産に占める預金の割合は13~14%程度らしく、資産の半分が金融商品で占められているそうです。
経済発展にはお金の融通が不可欠ですから、これから先ますます投資を促す制度の拡充が進んでいくでしょうね。ただ、制度自体は決して悪いものではないので、個人的にはどんどん利用していくべきだと思います。
この機会にぜひあなたも、新NISAについて調べたり考えたりしてみてください。主体的に取り組む姿勢が、あなたの思考力を磨いていきます。
では、以上となります。
最後まで見て頂き、ありがとうございました!
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