この記事は、上のような悩みを持っている人に向けて書かれています。
では記事の詳細に入る前に、まずは軽く僕の自己紹介をさせてください。
- 小論文を使って大学に合格
- 小論文の書き方を教える当ブログを作成
- 小論文の添削を通じて大学合格者を輩出→小論文添削サービス
- 昇格試験論文のサポートをこなした経験あり→小論文サポートサービス
- 某省庁のエントリーシートのサポートをこなした経験あり→小論文サポートサービス
- 論文関連のYoutube動画を作成↓
初めて小論文を書こうと思った時に、いろいろな不安があると思います。
例えば、以下のような不安です。
- 小論文をどう書いていいか分からない
- 小論文のルールが分からない
- 正しい日本語が使える自信がない
特に①の不安が大きいと思っているので、僕は今まで①の不安を解消する記事をたくさん書いてきました。
一応、以下に参考ページを貼っておきます。





ただ、ルールや言葉遣いに関する記事はそこまで書いてこなかったので、書こうと思い至りました。
今回は「ミス」に焦点を当てて解説しますが、これには明確な理由があります。
なぜミスに焦点を当てているかと言うと、淡々とルールや言葉遣いを説明するよりも、「やっちゃだめなミス」を説明された方が頭に残るからです。
結果的に、効率良くルールや言葉遣いを学べるということです。
僕の経験から捻り出したミスを惜しみなく説明しますので、ぜひ参考にして下さい。
【危険】小論文でやりがちなミスをまとめてみた【減点】
今回は、以下のミスについて解説します。
- 「なので」を文頭に使う
- 句読点を使いすぎる
- 「従って」と漢字にしてしまう
- 「〰したり」を1文の中で1回しか使わない
- 「思う」を連発する
- 全く改行しない
では、それぞれ解説していきます。
「なので」を文頭に使う
これは結構やっちゃうミスですね。
と思われる方も多いと思いますが、実は「なので」という表現は文の冒頭に使用するのは不適切なんですよ。
例えば、以下のような文はダメということです。
❌私はあなたを尊敬している。なので、あなたと一緒に働きたい。
一見すると何の問題もないように見えますし、普通に意味も通っている感じがしますよね。
したがって、友達との日常会話やLINEで使用しても全く問題はないですが、小論文の場合は避けた方が無難ですね。厳しい採点者の場合は減点対象になる可能性もありますので。
先程のダメな例を書き換えるとするならば、以下のように表現します。
⭕私はあなたを尊敬している。したがって、あなたと一緒に働きたい。
⭕私はあなたと一緒に働きたい。なぜなら、あなたを尊敬しているからだ。
こんな感じで表現を置き換えればOKです。
句読点を使いすぎる
文章を書きなれていない方がよくやってしまうのが、句読点を使いすぎるというミスですね。
ちなみに句読点とは「、」のことを言っています。なぜ句読点を使いすぎることがミスになるかと言うと、単純に読みにくいからです。
では、例として句読点をめちゃくちゃ使った文章を見てみましょう。
❌2021年4月に開催された気候変動サミットにおいて、日本は2030年までに、2013年度比で温室効果ガスを46%削減すると宣言して、この温室効果ガスの8割はCO2であることから、「脱炭素」という言葉を掲げながら、官民が一体となって多様な取り組みに従事しており、2050年にはカーボンニュートラルの達成を目標としているが、この目標を達成するためにはどんな施策が必要になるだろうか?
はい、いかがでしょうか?
ある文章を全て句読点で繋いでみましたが、長すぎて読むのがダルいと感じましたよね。
このように句読点を多用するとめちゃくちゃ読みにくくなりますので、ご注意下さい。ちなみに、元の文章は以下のとおりです。
⭕2021年4月に開催された気候変動サミットにおいて、日本は2030年までに、2013年度比で温室効果ガスを46%削減すると宣言した。
この温室効果ガスの8割はCO2であることから、「脱炭素」という言葉を掲げながら、官民が一体となって多様な取り組みに従事している。
2050年にはカーボンニュートラルの達成を目標としているが、この目標を達成するためにはどんな施策が必要になるだろうか?
「。」で区切っている箇所を明確にするために改行をしています。実際は「。」を使う度に改行をする必要はありません。
このように「。」を使って、1文を短くする意識を持って下さい。
「従って」と漢字にしてしまう
これも結構ありがちなミスなので、押さえておきましょう。
前文を根拠として次の文章を展開する時に「したがって」という表現を用いますが、実はその場合「従って」と漢字にしてはいけません。
なぜなら、「従って」は「命令を聞く」とか「ルールに沿う」的な意味を含んでおり、前文を根拠として次の文章を展開する時には適さない表現だからです。
説明だけ見てもちょっとイメージが湧きにくいと思いますので、まずはダメな例文から見てみましょう。
❌私はあなたを尊敬している。従って、一緒に働きたい。
そして、正しくは以下のように表現します。
⭕私はあなたを尊敬している。したがって、あなたと一緒に働きたい。
厳しい採点者ですと減点の対象になりそうなので、正しい使い方を覚えておきましょう。
「〰したり」を1文の中で1回しか使わない
これもめちゃくちゃあるミスですね。
実は「〰したり」という表現は、同じ性質の話を繰り返す時に使う表現なので、1文の中で2回以上使うのが正しい使い方です。
では、まずダメな例文から見てみましょう。
❌私は夢を叶えるために、勉強したりした。
このように、1つだけ「〰したり」を用いるのは不適切です。
この場合であれば「勉強してきた」とシンプルに言い切ればOKです。
では次に、正しい使い方を見てみましょう。
⭕私は夢を叶えるために、勉強したり親を説得したりした。
このように2回以上続けて使うのが正しいのですが、何回用いてもいいというわけでもありません。
極端に言えば、「〰したり」が10回続いていたら読むのが面倒くさいですからね。
「〰したり」は、1文の中で2,3回使うがちょうど良いと思います。
「思う」を連発する
はい、これも結構やりがちかと思います。
小論文は自分の考えを書く試験ですから、「思う」という言葉がNGとは言いません。むしろ僕は、小論文の中でたまに「思う」を使います。
ただ、「思う」を連発しすぎると、稚拙に見えたり頼りなく見えたりします。したがって、連発しすぎるのは止めたほうがいいです。
自分の思いを書く際は、以下のように表現します。
⭕以上のデータから、私はAの案が良いと考えた。
⭕以上のデータから、A案の方が相応しいだろう。
⭕以上のデータを踏まえれば、相応しいのはA案だ。
このように、「思う」という言葉を使わなくても、自分の思いを表現することはいくらでもできます。
おそらく「思う」を使う際はやや自信が無い時だと思うので、「自分の意見をちゃんと言い切るんだ!」という意識を持つことをオススメします。
全く改行しない
長文を書きなれていないと、改行をせずに小論文を書いてしまうこともあると思います。
ただ、全く改行がない長文はめちゃくちゃ読みにくいので、改行する意識を持ってください。
しかし、いきなり改行しなさいと言われても、
という方も多いと思います。
おそらく改行のタイミングが分からない方は、事前に構成を考えていないのだと思います。例えば以下の記事では、4つのブロックで小論文を書くように推奨しています。

- テーマの解説(目安:150字前後)
- 主張(目安:250字前後)
- 主張に対する批判・問題点(目安:250字前後)
- まとめ(目安:150字前後)
このように構成を考えておけば、どのタイミングで改行すればいいか一目瞭然ですよね。
ちなみに上の構成で言えば、②・③・④のブロックに移るタイミング、つまりは3回改行することになります。
事前に構成を考えて、話が切り替わるタイミングで改行すれば、めちゃくちゃ読みやすい文章になります。ぜひ覚えておいてください。
さいごに
今回は、以下のミスについて解説しました。
- 「なので」を文頭に使う
- 句読点を使いすぎる
- 「従って」と漢字にしてしまう
- 「〰したり」を1文の中で1回しか使わない
- 「思う」を連発する
- 全く改行しない
一気に全部覚えきるのは難しいと思いますので、ちょっとずつ覚えていきましょう。
コツコツ地道に頑張る姿勢が、あなたの文章力に繋がっていきます。
では、以上となります。小論文の作成頑張ってください!